@情緒と認知の障害の克服:
子供への働きかけのねらいは、本人の理解力と自己統制力を高めることです。この次元の働きかけは、治療の経験と蓄積と本態的な研究がすすみ、障害の特徴がはっきりとわかってくるにつれて、より効果的になっていくことでしょう。
A年齢に応じて必要な適応領域の発達を促す:
以下に各年齢の目標課題を示します。
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年長になるにつれて、家庭、社会、職業に直接役立つ技能を教えることが重要となります。
*協応運動:視覚と手の運動を協調させたり、手足などを組み合わせて行う総合的な運動のことです。
B行動の異常を減弱させたり予防したりする:
自閉症には社会的適応の妨げになる行動が多いです。具体的には次のようなものです。
- 常同行動
- 情動の不安定さ
- 睡眠障害
- 感覚の異常
- 自傷/他害/攻撃行動
- 多動
- 極端な偏食、パニック
- 強迫様症状
異常行動の矯正だけを目指す治療教育は好ましくありません。異常行動への対処の基本は、発達を促す働きかけを行い、適応行動を増やし、異常行動の要因をよく分析・整理し、異常行動の減弱に取り組むことが必要です。
さらに、見過ごすと危険なほどの自傷、体が大きくなってきたときの他害、激しい強迫症状等がある場合には、薬物療法を含めて治療方針を工夫し直す必要もあります。