4. 病院で出来ること −よりよく生きていくために−

療育のねらいと課題

Stage II
物に名前のあることは理解しているが用途はわからない段階
(健常児では1歳半から2歳になるまで位に相当)

状態像 各領域

認知・言語: 単語やオ−ム返し
コミュニケ−ション: 指さしや身振り、単語など複数の手段を持つ.
遊び: おもちゃを機能的に扱う.執着する物での遊びや再現遊び.
対人: 慣れた特定の人とパタ−ン的な関係を持つ.
異常行動: 物事の位置や手順へのこだわり.儀式的な行動.パニック.

言語 情緒 対人

ねらい 課題
@物に名前のあることの理解を確実にする いろいろな物の名前を言ってあげる(時には実物と絵を対応させながら)
A遊びや興味の範囲を広げる 楽しめるおもちゃ遊びを増やしていく
決まった時間に(例:おやつ・食後・就寝前等)に絵本を読んであげて理解や興味を広げる
好きな物の絵を描いて示し模倣を促す
B言葉かけで日常行動ができるようにする 言葉に身振りを添えてわかりやすくする
言葉の指示でお手伝いをする
(例:「〜持ってきて」「〜に置いてきて」)
C家族や身近な大人とのコミュニケ−ションを楽しむ  
D人への適切な関わり方を教える
母親以外の家族との関わりを促す(要求時に父親や兄弟にしてもらうように促す、外出時に母親以外と手をつなぐ)
友達の家族と親しくして人との関わりを促す
地域の行事などに出来るだけ参加し、まわりのやりとりや関係に気付かせる

適応行動

ねらい 課題
E身辺処理のスキルを確実にしてよい生活のパタ−ンをつくる 着脱、食事、排泄などは言葉かけで出来るようにする
一定の時間内に出来るように働きかける
嫌がる場合は歌を聴かせたり、あるいは数を数える等して我慢させる
(例:入浴・洗髪・歯磨き・爪切りなど)
F家事のスキルを身につける 家事の手伝いが出来るようにする
(例:配膳・米とぎ・皮むき・洗濯物をたたむ等)